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高橋暁子のソーシャルメディア教室

ITジャーナリスト高橋暁子のブログ。ソーシャルメディア界隈のこと、IT関連ニュースのこと等をメインに取り上げます。

Beaconそっくりの「Origami」は成功するか?

スマートフォン webサービス・アプリ

スクリーンショット 2013-04-26 12.41.44

「Origami」が話題になっています(http://www.landerblue.co.jp/blog/?p=6579)。 KDDIとDACが5億円出資したことでも話題です。

ブランドをフォローしたり、Facebookの友達が「いいね!」や購入した商品情報を閲覧、購入できるサービスです。

 

友達の購入履歴を販売に結びつけるって、本家Facebookの「Beacon」に似ています。「Beacon」は覚えているでしょうか。2007年頃話題になった、外部サイトからの情報をFacebookユーザーに配信する仕組みです。Facebook Beaconを採用したサイトでFacebookユーザーが買い物したりゲームで高得点をとったりオークションに出品すると、その情報がFacebook内の友達にというものでした。オプトアウト式だったのもあり、プライバシー問題で非難を受けまくったことを覚えているかもしれません。

Beaconは多くのサイトから友達の購入履歴を集めて販売につなげようとしたけれど、こちら「Origami」はアプリ内の話だから問題はないみたい。

「友達の購入履歴を販売につなげる」のいいとこどりっぽいですが、 「Origami」はうまくいくのでしょうか?

 

良い点はデザイン、だけどそれのみ? 

 KDDIやDACからの評価のポイントは、「デザインが優れている」ということでした。どんな画面かというと、こんな感じ。

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確かにクール!

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まずい点その1 タイムラインが閑散としている

でも、今のところタイムライン?はものすごーくしんとしています。なぜならユーザーがものすごく少なくて、いるユーザーもアカウントを作っただけでログインしてないみたいだし、「いいね!」もしていないようだから。私のFacebookの友人はIT系の方が多いのにこれだから、一般の方はどれくらいいることか…

先述した通り、フォローしたブランド商品や友達の「いいね!」した商品写真が流れてくる仕組みなのですが、それが9割方「Origami」アカウントの「いいね!」のみという状態…(上の写真を見てください)

ソーシャルメディアは最初にどれだけ活発に使われるかどうかがその後の利用を決めると言われています。動きがなければつまらなくてログインしなくなってしまうから。大丈夫?

 

まずい点その2 友達以外フォローできない!

フォローする相手を見つける仕組みが弱い!Facebookアカウントでログインして友達をフォローはできるけれど、それ以外の同じセンスの誰かを見つけてフォローできる仕組みは必要です。そもそもフォローさせることが肝のはずなのにフォローさせる気が見えないのは単なる発展途上のせい?

そもそもFacebookの友達以外の存在が欠片も見えないのはどうなのかと。多くの人から人気の商品写真などは当然出るべきでしょう。著名人のフォローもできるはずだけれどできません。そもそも著名人って誰?メンツが気になります。

 

まずい点その3 ブランドが見つけにくい、偏っている

フォローするブランドがものすごーく見つけづらいです。五十音順、ABC順などに並んでいず、どれだけスクロールしたら好きなブランドが出てくるのか皆目検討がつかない。だからフォローが肝だろうと…

一応「ビューティ・コスメ」や「レディースファッション」などのカテゴリ別で商品写真も見られるのですが、なぜか同じブランドのみが並んでいる。なぜだ(下の写真参照)。

そもそもブランドが偏っていて、好みのブランドを探してもすぐに見つからない。洋物ばかりで日本のものが弱い。そもそも、店舗やブランド側から、初期費用・月額料不要で登録でき、売上の10%をOrigamiに支払う形であり、既に500以上のブランドから参加申請があるらしいですが、とにかくもっと増やさないと話になりません。

 

だってこれですもの。

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新しいブランドにたどり着くためには、延々スクロールしないといけません。

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結局うまくいくの?

上記3点はこれから改善もできます。では根本的なところを見てみましょう。

初期費用・月額料不要は重要だけれど、10%が手数料としてとられるということは、薄利多売系のブランドには厳しいということ。

インターフェイスも見た目で「素敵!」「ほしい!」と惹きつけて売るというものだから、お洒落なブランド向きです。お洒落なブランドのファッション系、雑貨やコスメなどを定価で買ってくれるユーザーがある程度いればいいですが、今時定価でそういうものを買えるユーザーがどれだけいるか。「夢展望」「しまむら」「ハニーズ」などは「やすかわ」で売れているんですよ。価格帯は1000円台からあるんですよ。ターゲットユーザー層はどこで一体誰が購入するのかな…と思います。

本やゲームとか意外といいと思うんだけど、10%とられるのでは厳しそう。

 

予想では厳しそうという結果になってしまいましたが、発想はありなので、何とか頑張っていただきたいです!

 

 

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1304/23/news132.html

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0711/07/news021.html

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0712/04/news067.html

http://wired.jp/2013/04/26/origami/

 

 

この本はなかなか面白かったです。