高橋暁子のソーシャルメディア教室

ITジャーナリスト・成蹊大学客員教授高橋暁子のブログ。ソーシャルメディア界隈のこと、IT関連ニュースのこと等をメインに取り上げます。

Facebook疲れを回避する方法

困る女性

 

Facebook疲れ、若者のFacebook離れ

Facebook疲れ、若者のFacebook離れが話題になっています(http://irorio.jp/sousuke/20130523/59831/)。

たとえばFacebookは、2013年2月1日、Facebookは米証券取引委員会に提出した年次報告書で若者離れについて触れています。

 

"Most Americans take breaks from Facebook"(多くのアメリカ人はFacebookに疲れている)CNN(http://edition.cnn.com/2013/02/05/tech/social-media/facebook-breaks-pew/index.html

 

PewResearchCenterのレポートによると、何と61%が「Facebookの利用を数週間以上やめたことがある」と回答。

理由は、

「忙しい/やっている暇がない」21%

「興味がない/好きじゃない」10%

「時間の無駄/コンテンツが無関係」10%

「プラバシー/セキュリティー/スパム/広告への懸念」4%

となっています。

なお、男性よりも女性の方がコミュニケーションを好むと言われていますが、ここでもFacebook依存は女性に多いとされています。

 

これは、 mixi疲れとそっくりなのですね。SNS疲れは米国だけでなく万国共通のお話。国が変わっても、問題はやはり変わらないなのです。

 

 

Facebook疲れを回避する方法 

Facebookは実名で使っており、様々な関係性の人とつながっているため、いつでも誰かの目を気にしなければなりません。そのストレスが、疲れを呼び込んでしまっています。

「いいね!」やコメントしなければならない、投稿したら反応が気になる、反応には反応し返さねばならない、友達の投稿を読んで反応しなければならない…

でも、本当にそうでしょうか?

 

①たまにはFacebookを休む

Facebook以外の、携帯電話やスマホ、TwittermixiなどのSNS全般に言えることですが、返事に返事を返し続けることで疲れるのです。たまにはFacebook(ネット、ケータイ)から離れましょう。Facebookを一日お休みしても誰も死にませんし、関係性も終わりません。

子どもには「5分以内に返信しなければいけない」という「5分ルール」があります。子どもはこれで疲れてしまうのですが、根っこはまったく同じです。あくまで自然発生的に生まれたルールや心理的な感覚であり、お互いが疲れるだけでまったく意味はないのです。

 

5分ルール

http://www.nttdocomo.co.jp/corporate/csr/safety/kids/rule/column/vol4/

 

ただし仕事上のやりとりをFacebookでやっている人は、「休日はFacebookを見ないので、急ぎの用事は電話かメールで連絡してください」のように言っておくといいですね。

 

②利用時間を決めておく

FacebookでもSNSでも、次々に投稿があがってきて、反応が次々に返ってきます。それが面白いところですが、延々とFacebookばかりやって仕事が進まないということにつながります。

「1時間だけ」「朝一と夜のみ」など、利用時間を決めておくと、仕事の効率が上がります。Facebook疲れも格段におさまります。

 

③リアルな関係を見直す

多くの人に見てもらいたい、知ってもらいたい、良く思われたい。その思いから、Facebookでの投稿は「リア充系」に偏りがちです。

Facebookを見ていると、友達ばかり楽しそうで、自分が惨めになるという人もいます。また、自分の投稿への反応数と友達の投稿への反応数を比べてしまって、惨めになるという人もいます。

 

しかし、実際はほとんどの人が、人に見てもらいたい時にだけシェアしており、そうではないことは隠しているだけなのです。

「いいね!」やコメントをしなくても読んでいる人は意外と多いもの。(http://gigazine.net/news/20130523-many-see-your-facebook/)反応がないから無視されているというわけではありません。

 

実際は芸能人ニュースやゴシップを見ている人が多くても、そのようなニュースをFacebookでシェアや「いいね!」する人はあまりいません。そうではなく、賢そうな、イメージアップにつながるような記事がシェアや「いいね!」されがちな傾向にあります。

1人でマクドナルドに行ったことは書かなくても、ちょっといい感じのレストランに友人と行ったらシェアをするというだけなのです。

 

このようなことに考えがとらわれている人は、リアルな関係を見直してみましょう。ソーシャルメディア上の数字ではなく、ネットの外の世界でどんな関係が築けているのかを見直すことで、そのような考えから解放されるかもしれません。

 

 

http://irorio.jp/sousuke/20130523/59831/

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34810

 

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