ソーシャルメディア就活、ソーシャルリクルーティング、ソー活。ソーシャルメディアを使った就活のことです。ソーシャルメディアを通して就活に関する情報を得たり、就活関連のイベント等に参加したり、自分をアピールすることなどが含まれます。
厚生労働省・文部科学省によると、大学生の就職内定率は81.7%でした。リーマンショック前の水準には至っていませんが、2年連続で回復しつつあります。けれども、就活生の皆さんの不安は簡単には消えないかもしれません。
ソー活は就活生の味方なのでしょうか?
そもそも、ソー活はやらなきゃダメ?
やらなくてもいいです。これまでの就活と同じことをやっていても受かる自信があるなら。
ソーシャルメディアは、あくまで 「リアルありきの補完ツール」です。環境に恵まれていない、不足(情報、チャンス、人脈等)していることがある人にこそ向いているツールです。
もし少しでも不安があるなら、通常の就活に合わせて始めてみるのはお勧めです。
恐ろしい「ミスマッチ」
通常の就活でも言えることですが、切羽詰まってくると段々、「就職できればどこでもいい」と思ってしまいがち。ところが、「バッドスタートバッドフィニッシュ問題」というものがあります。初めて就いた職が非正規雇用だった人は、生涯賃金、年金受給見込額も低い傾向があるという問題です。
もう一つ、大卒の3割が3年経たずにキャリアが詰めないまま辞めてしまうという問題もあります。これは、企業と就活生の間のミスマッチが原因です。
ただ就職するだけではなく、本当に向いたところ、長続きするところに入りたい。このミスマッチを解消する手助けとなるのが、「ソー活」なのです。
採用候補者をネット上でチェックする人事担当者は2割以上
採用候補者に関して、人事担当者の2割以上がインターネット上で検索をかけたり、SNSアカウントをチェックしたりなどのチェックを行うと言われています。
落とされるほどの人は、よほどネットで傍若無人なこと(犯罪自慢とか飲酒運転とか…)をしていた人でしょう。一般的にな使い方なら、大抵は問題はありません。
しかし、そこを一歩進んでアピールの場とできればなお良いでしょう。インターネット上の評判はとても大切ですが、情報は知らず知らずのうちに出ているもの。出てしまった情報ではなく、自ら出したい情報を出していくべきなのです。
まず自分をエゴサーチして、その情報を吟味してみてください。アピールできる実績を持っているなら、プロフィールにリンクなどを張るべきです。作品、入賞実績、ブログ等でもいいでしょう。
ソー活を行うメリット
では、このあたりでソー活を行うメリットをまとめてみましょう。
◎他のメディアでは出していない情報が得られる
(社風、社員、考え、働き方、企業・採用に関する最新情報等)
◎OBOG訪問がしやすく、企業について理解が深めやすい
◎就活生からのアプローチや自己アピールが可能
◎お互いに理解が深まるので、ミスマッチが起きづらい
◎チャンスが得られる。ソーシャルメディア限定の説明会などに参加できたり、社長や社員等とコミュニケーションしたり、直接会える可能性もある
◎地方からでもオンライン説明会・面接を受けることも可能
◎就活生仲間と情報交換しやすい
◎就活などを通して出会った人との縁をつないでおける
グラノヴェッターの「弱い紐帯の強さ」をご存じでしょうか。強い関係において情報は共有されており、新たな情報はもたらされない。しかし、弱いつながりにおいては情報は共有されておらず、求職などの人生を左右する重要な情報をもたらせる可能性が高いというものです。こういうまだあまり親しくない関係の人たちとの縁をつないでおくのに、ソーシャルメディアは最適なのです。
「企業に出したくない情報を知られてしまう」という受け身状態なら、ソー活は敵かもしれません。そうではなく、自ら情報をコントロールして、「企業に見てもらいたい情報を伝えていく」「様々な情報を得る」「仲間や支持を得る」「関係性をつなぐ」ために使うようにすれば、ソー活は就活生の味方になると思います。
http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_soc_tyosa-koyou-college-naitei
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS31034_R31C12A0EE8000/
http://japan.cnet.com/marketers/sp_socialinsigthts/35030261/
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1302/06/news083.html
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Research/20080912/314680/
著作と監修DVDです。参考になると思います!