ネットのビジネスモデル4つのパターン
ネットのビジネスモデルは本当に難しい。基本的に、課金モデルは4パターンしかないと言われています。
○広告モデル
○手数料モデル
○テナントモデル
○ユーザー課金モデル
まず広告モデルは、そのウェブサービスのユーザーに対して宣伝を行いたい企業に対する広告枠の販売をします。Facebookやmixiなど多くのウェブサービスがこの広告モデルをとっており、ウェブサービスごとに様々な広告メニューが用意されています。
広告モデルのメリットは、規模やサービスの種類に関係なく、どんなサービスでも導入しやすいことでしょう。一方、広告の量が景気に左右されがちというデメリットもあります。
手数料モデルは、自社のモールなどで他社の商品やサービスを代わりに販売することで手数料を得るモデルが該当します。Amazonなどがこれに当たります。
テナントモデルは、その名の通り、モールなどを作って企業に参加してもらい、出店料や販売手数料を得るモデルのことです。楽天市場などがこれです。
手数料モデルとの違いは、手数料モデルは販売するのはプラットフォーム側であり、テナントモデルは販売するのは参加企業側という点です。どちらも初期投資が必要ですが、うまくいけばとても良いビジネスとなるでしょう。
ユーザー課金モデルは、登録料やコンテンツやサービス課金などでユーザーから料金を得るモデルのことです。 ニコニコ動画がこれの成功例に当たります。当然、無料のサービスやコンテンツがあふれている昨今、このモデルの敷居は高いものの、景気などに左右されないところが魅力的なビジネスと言えるでしょう。
ユーザー課金モデルの難しさ
広告モデルは導入しやすいものの、不況による広告出稿量の減少や、スマホの台頭により広告自体が変化してきたこともあり、ユーザー課金モデルにシフトしたい企業は多数あります。しかしなかなかうまくいかず、うまくいっているところの多くはソーシャルゲームによる有料課金モデルというのが現状です。
ここから、ユーザー課金モデルの種類について見ていきましょう。
ソーシャルゲームによる有料課金モデル
たとえばmixiはこれまで完全に広告モデルでしたが、mixiゲームの導入によりソーシャルゲームの課金収入が増えて増収増益となりました。mixi、GREE、Mobageはソーシャルゲームの課金収入が中心です。そのほとんどは、基本は無料だがさらに強いアイテムなどは有料という有料課金モデルです。
たとえばMobageの怪盗ロワイヤルは、宝をコンプリートするミッションをクリアするためにお互いに宝を盗み合う必要があります。 コンプしてしまえばもう盗まれないものの、コンプするためにはすぐに盗む必要があるのに、再び戦えるまでに時間がかかる。せっかく集めたものが盗まれて振り出しに戻るのが嫌で、あと少し!のところで課金となるわけです。
ガンホーのパズドラ(売上ばく進中!)も、もう少しで強いモンスターが手に入るというところで課金してしまいます。ゲーム内で価値があるものがあと少しで入手できるというシチュエーションを作られると、人は課金してしまうようです。
LINEpopのようなゲームは中毒性があり、トライできる回数に制限があり回復するまで待たなければ再トライできない仕組み。課金することですぐにトライできたり、得点が伸びやすくなります。LINEの売上の5割はゲームが占めているとのことなので侮れません。
アバター、デコメ、スタンプ系
LINEの売上の3割を占めているのはスタンプです。LINEがコミュニケーションインフラとなったことにより、スタンプにコミュニケーション上の価値が生まれたのです。元々女子中高生はデコメなどを多用していましたが、それと同様で、自分を飾ったりコミュニケーションするためにはコストを支払うのです。
この元祖はMobageのアバターではないでしょうか。アバターもMobageにおけるコミュニケーションの基盤となっており、素の姿がとてもみすぼらしいので、自分を飾ったりコミュニケーションするためにはやはりコストを支払うのです。
アメーバピグ、プーペガールなど、この種類のビジネスモデルは多いですね。
ニコニコ動画プレミアム会員モデル
中では本当に特殊なのがニコニコ動画のプレミアム会員モデルです。 ニコニコ生放送を行ったり、優先視聴できたりするなどの特典のため、多くのユーザーがプレミアム会員になっています。
生放送リストを見るとかなり魅力的であり、最近では堀江貴文氏が仮釈放記者会見などを行っていましたね。これくらいのコンテンツを用意できない場合は、なかなか有料会員にはなってもらえないのが実情でしょう。
容量アップ、便利機能系モデル
最後によくあるのが、容量アップ、便利機能系モデルでしょう。Dropboxの容量アップ、Amazonのプライム会員…しかし、うまくいっているところはそれほど多くはありません。
今のところやりやすいのは、やはりソーシャルゲーム系の有料課金モデルでしょう。次に、飾る・コミュニケーションに課金するアバター・デコメ・スタンプ系ですね。
アプリを購入してくれたらいいのだけれど、そちらは既存ブランドのアプリ化などでなければハードルが高そうです。
ネット系のビジネスモデルは今後もウォッチしていきたいと思います!
http://www.tabroid.jp/news/2013/01/line-stamp-ranking.html
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1305/08/news095.html
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1305/09/news105.html
http://live.nicovideo.jp/watch/lv131765598
ビジネスモデルを追求した本です!