安倍晋三首相のFacebookアカウント(https://www.facebook.com/abeshinzo)を見たことはありますか?日本の政治家の中でもかなり活用がお上手なので、Twitter活用と共に分析していきたいと思います。
『首相、フェイスブック多用 直接発言「アベノメディア」』という記事が出ていました。(http://www.asahi.com/politics/update/0531/TKY201305310019.html)
それによると、運営方針は「『行けば会える』アイドルのAKB48と考え方が似ている。コンビニの菓子を口にする『普通の人』という側面を伝えるのが狙い」(以上引用)とか。
AKB作戦!オバマ大統領にならったのかと思っていました!(笑)
でも、庶民にとって縁が遠いのはアイドルも首相も同じこと。Google+やFacebookを運用することで、身近な存在に感じ、好感度がアップするというのは正しい作戦です。繰り返し接触することで好感度や印象が高まるという「単純接触効果」は侮れないのです。
安倍首相のFacebookアカウント
では、安倍首相のFacebookアカウントについて見ていきましょう。
安倍氏の友達数は、現状で5000人弱。個人アカウントではページと友達合わせて5000までしか「いいね!」できないことを考えると、現状友達数は上限に達していると見られます。
フォロワー数は354234人と日本人では飛び抜けて多くなっています。現時点で日本人一位!さすがですね。
Facebookへの登録は2012年1月19日とあり、なかなか早いほうと言えるでしょう。本格的に投稿し始めたのは、同年6月頃でしょうか。
投稿のポイントは、
●ほぼ毎日自分の言葉で投稿(秘書がアップしたものは「秘書アップ」などと但し書きがある)
●写真つき(自分と奥さんが写っている)
であることです。
内容は若干プライベートに踏み入れた内容も含めており、たとえば5月24日の投稿は、
「これからミャンマーに行ってきます。私の祖父も父も訪れたミャンマー。日本の総理としては36年ぶりです。
ミャンマーが進める改革と国造りを官民挙げて支援したいと思います。」(以上引用)
と、飛行機の機内と思われる夫妻の写真と共に投稿されています。公務ですが、このような写真は通常公開されるものではないはずです。
すべての投稿に、毎回1万〜3万程度の大量の「いいね!」と数百のコメントやシェアがついています。
これによって、リアルタイムに安倍首相の日常や考えが伝わり、親近感アップや信頼アップにつながっていることは間違いありません。大量の好意的なコメントが可視化されているため、国民からの支持が見えることでイメージアップにもつながっています。
もちろんタイムラインも使いこなしており、大学時代や前職の時代の写真等も登録されています。
オバマ大統領の戦略には、オバマ夫人のアカウントも当然入ります。同様に、安倍首相も昭恵夫人もFacebookを活用されています。
こちらでは昭恵夫人中心に写真や活動が多数投稿されています。
もちろん、リスクもあります。
昭恵夫人が韓流ミュージカルを鑑賞したことでFacebookが炎上したり
(http://matome.naver.jp/odai/2136818133955354701)、
安倍首相が日メキシコ会談についてNHKがほとんど報じないと誤解して投稿してしまったこともありました。
(http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130409/plc13040914260018-n1.htm)
でも、これは本人たちが実際に投稿しているということを意味します。やはり投稿には気を配る必要はありますが、それだけ影響力が大きいということなのです。
安倍首相のTwitterアカウントは?
首相のTwitterアカウント(https://twitter.com/AbeShinzo)の方も見てみましょう。
こちらは、フォロワーが119954人。タレントの有吉弘行さんのフォロワー数は2414258人等、もっとフォロワーが多いアカウントはたくさんある状態となっています。
Twitterでは、奥様の安倍昭恵さんと猪瀬直樹東京都知事のみをフォローしている状態であり、ツイート内容はFacebookへの投稿の紹介、URLでの誘導と いったところ。会話などは特に行っていないようなので、Facebookアカウントへの誘導のためのアカウントといったところでしょう。
奥様のTwitterアカウントには私的な利用も見られるので、こちらは戦略外といったところか。今後も、長文で写真も使って直接対話できるFacebookを中心に運用していくのでしょうね。
安倍首相になってから、ネット選挙が解禁になりました(http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo10.html)。
政党の公式アカウントも、Twitter、LINEで公開されています(http://akiakatsuki.hatenablog.com/entry/2013/05/23/132943)。
オバマはニッチなものを含む数多くのソーシャルメディアを使いこなし、多くの有権者にリーチしました。
安倍首相はFacebook中心に有権者との交流を続けていくのでしょうか。今後、個人でも他のソーシャルメディア活用も増えていくのでしょうか。注目ですね。