高橋暁子のソーシャルメディア教室

ITジャーナリスト・成蹊大学客員教授高橋暁子のブログ。ソーシャルメディア界隈のこと、IT関連ニュースのこと等をメインに取り上げます。

Facebook・Twitter・LINE・mixiの安全な使い方

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時々メディアにコメントやインタビューを求められることがあるのですが、内容は大別すると、およそ3つに分けられます。

ソーシャルメディアの活用の仕方(ビジネス、就活など)と、ソーシャルメディアの基本的な使い方や紹介、安全な使い方(ソーシャルメディア、スマートフォン、インターネット、ケータイ)です。
ということで、今回はいつも散々聞かれているソーシャルメディアの安全な使い方について解説します。個人と企業とは異なるので、今回は個人編をまとめます。

 

アカウント設定の際の注意点

〇目的やポリシーを決めてからアカウントを作る

 

そのアカウントをどのような目的で使うのかを決めてから始めましょう。ビジネス目的なのか、個人の交流関係拡大か、あくまで趣味的に友人とのコミュニケーションが目的なのか…などによって、アカウントの設定の仕方も変わります。当然、友人に追加する人も変わってきます。

これを間違えると、「言いたいことが言えない」「楽しくない」ということになってします。プライベート目的なら、上司や同僚などは友達にしない方がいいかもしれません。

 

一般的に、Facebookはビジネス用に使う人が多いので、最初からそのように考えて作るのがお勧めです。投稿内容も、目的に合ったものを投稿しましょう。

ただ、全てのメディアをビジネス用に使うと疲れてしまうので、mixiなど非公開・匿名利用ができる場をプライベート用にとして残しておくといいかもしれません。プライベート用にTwitterを使っている人をよく見かけますが、その場合は必ず鍵をかけるようにしましょう。

 

〇プライバシー設定、投稿の公開範囲などを見直す

Facebookでは、プロフィールの公開範囲や投稿の公開範囲、友達申請を送れる範囲などをきめ細かく設定することができます。自分の使い方に合った公開範囲を選びましょう。

ただし、基本的に実名登録で正しいプロフィール設定をするのがお勧めです。実名ではないとされた場合アカウント停止させられることもあり、プロフィール設定(出身地、出身校、勤務先など)が正しいことで、知り合いとつながりやすくなります。

 

Twitterは基本的に全体公開になってしまいます。プライベートに使う場合は、必ず鍵をかけるのが基本です。その他、実名ではなくニックネームを使ったり、顔写真ではなくイラストなどを使うなどするといいでしょう。

 

mixiではプロフィール検索やメールアドレスでの検索を許可するかどうか、日記の公開範囲などが選べます。

 

LINEでは、グループ投稿などをしていない限り、投稿内容は友達なら基本的に見ることができます。自動で友だちになるの設定はオフにするなどの設定を行ってください。

 

ソーシャルメディアにおけるマナーとルール

〇個人情報を出し過ぎない(自分も他人も)

ソーシャルメディアでは、個人情報を出し過ぎるのは危険です。実名、顔写真、メールアドレス、電話番号、住所、位置情報、学校や勤務先などは、 取扱に注意しましょう。

情報を出し過ぎるとストーカー被害にあうこともあるため、女性や未成年者は特に注意してください。匿名でも、いくつかの情報を総合的に見ていくことで、個人の特定は簡単なので、細心の注意を払ってください。

他人の個人情報を出すのは、基本的にNGです。顔写真や子どもの名前や写真などは、相手の許可を得た上で掲載しましょう。

 

〇リアルで言って問題あることは言わない

リアルで言って問題になったり、不利益を被る可能性があること、誰かが不愉快に思う可能性があることは、けして言わないようにしましょう。犯罪自慢、未成年の飲酒、飲酒運転、誹謗中傷、差別・偏見、会社の愚痴、上司の悪口…などは絶対にNGです。

匿名のつもりでも、個人は簡単に特定できます。犯罪自慢などの場合は、ログをとられてインターネット上で公開されてしまうことがあります。

mixiや鍵をかけたTwitterでも、基本的に同じです。

 

〇チェーンメッセージ、スパムアプリ、スパムアカウントなどもあるので、注意する

 LINEでよく回ってくる「回してください」系のメッセージは「チェーンメール」と同じなので、回してはいけません。(その1その2)おかしなアカウントをフォローして友達になってはいけません。

Facebookでは、スパムアプリやスパムアカウント、スパム投稿が多数あります。(その1その2)スパムアプリは、うっかり「いいね!」すると自動的に投稿・友人にお勧めされてしまったりします。スパム投稿は、いい話に「いいね!」すると後で情報商材に差し替えられてしまい、悪用されたりします。スパムアカウントは、業者の作った偽アカウントです。このようなものにくれぐれも注意しましょう。これは、mixiでも同様のことが起きることがあります。

Twitterでは時々感染したフォロワーが英語のメッセージを送りつけてくることがありますが、URLをクリックしてはいけません。

 

〇振り回されすぎない、リアルな生活を大切にする

ソーシャルメディアは楽しい便利で可能性に満ちたツールですが、あくまでリアルありきであり、リアルの補完ツールに過ぎません。 

リアルの生活を脅かすくらいなら使わなくていいし、使い方を制限しましょう。制限の仕方は、時間を決めて使ったり、プッシュ通知を切るなどの方法があります。 

 

ぜひ、安全に楽しくソーシャルメディア生活を楽しんでくださいね。