高橋暁子のソーシャルメディア教室

ITジャーナリスト・成蹊大学客員教授高橋暁子のブログ。ソーシャルメディア界隈のこと、IT関連ニュースのこと等をメインに取り上げます。

アルゴリズム変更でリーチ激減Facebookは今後企業に見捨てられる。迷走中だからまた戻るかも

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Facebookアルゴリズムが大幅変更になりました。無料でFacebookページに投稿した投稿が、ページに「いいね!」したユーザーに表示される割合が激減したのです。

つまり、せっかくページに「いいね!」を集めても、そのうち実際に表示されるのはほんのわずか(「いいね!」を10000人集めているページで100人にしか表示されないなど)。これまでのようにエッジランクを高めても効果なしということなのです。

表示されるためには広告にお金を払えということです。いくら上場して収益性を高めようとしているとは言え、これまで懸命に使って良コンテンツを提供してきた企業に対してひどい話です。

参照:Facebookページリーチ激減り、ただ乗り終了のお知らせ : ギズモード・ジャパン

 

実際に、人気ページの離反が始まっています。

これまでFacebookの勝手な仕様変更に振り回されながらも企業が離れなかったのは、無料でビジネスに使えるというメリットがあったからです。それがなくなれば、他のサービスに移るところは当然現れるでしょう。

参照:人気ページがアルゴリズム変更でリーチ激減 「あなたは変わってしまった」とFacebookに別れの手紙 - ITmedia ニュース

 

Facebookの成長には、企業を取り込んだことや無料ゲームなどが勝因となっていました。

ユーザーは、他のユーザーが使っているとか良コンテンツがあるからという理由でFacebookを利用しています。Facebookがその大事なコンテンツを自ら手放すのはマイナスとしか思えません。

 

そんなFacebookですが、実は最近頻繁にアルゴリズムを変えています。今回の変更もこれで最終決定というわけではなくFacebookの迷走を表しています。

実は、ほんの1ヶ月程度前の2月末頃には、「いいね!」していないページもユーザーに表示させる試みを行っていました。

ユーザーに多くのページに「いいね!」させて利用を増やそうとしたけれど失敗、その挙げ句が今回のアルゴリズム変更というわけです。

 

参考:Facebookのニュースフィードに「いいね!」していないページも表示──アルゴリズム変更で - ITmedia エンタープライズ

 

確かにFacebookは巨大プラットフォームとなりました。しかし、他のサービスが次々と生まれています。

そんな中、お金を払わねば企業が活用できないようにする変更は離反を生むでしょう。他のサービスにとってはFacebookをしのぐための大きなチャンスになるかもしれません。

私は、Facebookがこの変更で思ったほど稼げない上評判が悪いのでまたアルゴリズムを戻す…という線を予想していますが、どうなるでしょうか。