高橋暁子のソーシャルメディア教室

ITジャーナリスト・成蹊大学客員教授高橋暁子のブログ。ソーシャルメディア界隈のこと、IT関連ニュースのこと等をメインに取り上げます。

なぜ女子高生は過剰に自撮り(セルフィー)するのか

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女子高生のアカウントを見ていると、自撮り写真が頻繁にあげられています。
実際、女子高生たちは非常に自撮りに慣れており、自分が可愛らしく見える角度を熟知しています。

慣れていない子は、家で一人で可愛く撮れるまで何回も撮り直して練習します。
「多いときは百回くらい撮り直す」と言います。
撮影した自撮り写真は、LINE、InstagramTwitterなどに投稿します。

食べるものは食べたいかどうかではなく、インスタジェニック(写真映えする)かどうかで決めます。
遊びに行く場所も同様です。デートもまず写真の撮影が最優先です。

なぜ女子高生たちは、そこまでして自撮りをするのでしょうか。

 


他人に認められたい女子高生

誰もがSNSを使っている時代であり、彼女たちは常に他人の目や評価にさらされています。

 


女性はルックスが重視されるため、可愛らしく撮ることで自己評価を高める効果があります。

彼女たちにとっては、撮影した写真こそが自分自身なのです。

 

楽しそうで素敵な写真を投稿することで、他人に羨ましがられ、多くの反応がもらえることも大切です。
それは、幸せを再確認する行為でもあります。


また、恋人や仲良しと撮影することで、周囲に親しいことを示す意味もあります。


女子高生なら誰もがやっている行為でもあり、自分だけやらないと浮いてしまうという面もあります。

最近は、SNOWなどで加工することによって、自撮り写真を投稿する心理的抵抗が減ってもいます。

盛った自撮り写真でやりとりして、その場の盛り上がりを楽しんだりもします。

 


リアルな生活で承認欲求が満たされることが大切

 

適切な範囲で自撮り(セルフィー)を楽しむのは、必ずしも悪いことではありません。自尊心を高める他、SNOWなどコミュニケーションに役立つ面もあります。


しかし、SNSで少しでも多くの反応がほしいため、自撮りが過激化している傾向があります。


女性全般に、顔を出したり露出を大きくすることで、周囲からの反応は良くなります。それ故、暴走して露出を増やす子もいます。

また、危険な場所で撮影するなど、驚くような写真を撮ることで注目を浴び、多くの反応がほしいと考える子もいます。
海外では、危険なセルフィーによって死亡事故が増えています。

また、プライバシーが漏れすぎてしまい、危険にさらされることもあります。

そこにはSNS内で承認がほしいという承認欲求があります。
しかし、SNS内だけでいくら承認を得ても、あまり意味はありません。
実生活で十分な承認が得られるよう、正しい努力をすべきでしょう。