厚生労働省研究班(代表・大井田隆日大教授)の調査で、「インターネット依存」の中高生が全国で推定51万8千人にも上ることが分かり、話題となっています。
調査は2012年10月~2013年3月に全国の中学校140校と高校124校の約14万人を対象に実施したもので、約10万人から有効回答を得ています。中高生のネット依存に関する全国規模の調査は初めてということです。
質問が興味深いです。「はい」「いいえ」で回答し、「はい」が5項目以上ある場合、「病的な状態」と判定するとのことです。
しかしこれって、わたしたち大人もかなりあてはまりますよね…「インターネットに夢中になっていると感じるか」なんて「はい」以外ないですからね。
この調査で「依存症」の割合は、中学生が6%、高校生が9%で中高生全体では8%でした。男女別では男性6.4%、女性9.9%で女性が多くなっていました。 的に男性はゲーム、女性はSNSなどを使ったチャットやメッセージなどのコミュニケーションにはまるため、その違いが現れたと言えそうです。
上記調査結果の判定方法には疑問の声もありますが、実際に「ネット依存」とされた子どものうち「睡眠時間が6時間未満」と答えた割合は43.0%になりました。また、調査時点の直近1カ月の午前中の体調が「常に悪かった」「しばしば悪かった」との回答も24.0%に上っていました。どちらもネットに依存していない人と比べ、割合が1.6~2.7倍高いという結果が出ています。確かに相関関係はあると言えそうです。
◎インターネット依存度テスト(Internet Addiction Test, IAT)で判定!
〇インターネットをする時間を増やすために、家庭での仕事や役割をおろそかにすることがありますか。
〇配偶者や友人と過ごすよりも、インターネットを選ぶことがありますか。
〇インターネットで新しい仲間を作ることがありますか。
〇インターネットをしている時間が長いと周りの人から文句を言われたことがありますか。
〇インターネットをしている時間が長くて、学校の成績や学業に支障をきたすことがありますか。
〇他にやらなければならないことがあっても、まず先に電子メールをチェックすることがありますか。
〇インターネットのために、仕事の能率や成果が下がったことがありますか。
〇人にインターネットで何をしているのか聞かれたとき防御的になったり、隠そうとしたことがどれくらいありますか。
〇日々の生活の心配事から心をそらすためにインターネットで心を静めることがありますか。
〇次にインターネットをするときのことを考えている自分に気がつくことがありますか。
〇インターネットの無い生活は、退屈でむなしく、つまらないものだろうと恐ろしく思うことがありますか。
〇インターネットをしている最中に誰かに邪魔をされると、いらいらしたり、怒ったり、大声を出したりすることがありますか。
〇睡眠時間をけずって、深夜までインターネットをすることがありますか。
〇インターネットをしていないときでもインターネットのことばかり考えていたり、インターネットをしているところを空想したりすることがありますか。
〇インターネットをしているとき「あと数分だけ」と言っている自分に気がつくことがありますか。
〇インターネットをする時間を減らそうとしても、できないことがありますか。
〇インターネットをしていた時間の長さを隠そうとすることがありますか。
〇誰かと外出するより、インターネットを選ぶことがありますか。
〇インターネットをしていないと憂うつになったり、いらいらしたりしても、再開すると嫌な気持ちが消えてしまうことがありますか。