高橋暁子のソーシャルメディア教室

ITジャーナリスト・成蹊大学客員教授高橋暁子のブログ。ソーシャルメディア界隈のこと、IT関連ニュースのこと等をメインに取り上げます。

TwitterがIPO申請書公開で「赤字」「ユーザー数」「収益源」判明

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Twitterが上場申請を出しています。すべての手続きが順調に進めば、11月にも上場する見込みです。

上場するということはすべてのデータを明らかにするということ。これまでユーザー数を始めあらゆることを非公開にしてきたTwitterが公開?と思いきや、申請書類を非公開にしていたのは記憶に新しいです。

そんなTwitterがとうとう、申請書を公開しました!それに伴って様々なことが明らかになっています。

 

◎2012年売上高は前年比約3倍の3.169億ドル

売上高は、2011年の1億630万ドルから、2012年にはほぼ3倍の3億1690万ドルに拡大しています。このうち約65%はモバイルユーザーから得たものです。

今年上期の売上高は2億5360万ドルだったものの、6930万ドルの損失を計上。何と、純損益は7940万ドルの赤字だったのです!

「え、黒字化はどうなったの?」と思いますよね。

 

Twitter社は2010年以来利益を上げていない!

2010年、Twitter社が黒字化したことが話題となりました。ところが何とそれ以来利益をあげていなかったというのです。

これは思ったよりひどかったですね… 申請書を公開したくないわけです…

 

◎ アクティブユーザー数は2億1830万人

気になる6月30日までの3カ月間における月間平均のアクティブユーザー数は、2億1830万人でした。アクティブユーザーのうち、4分の3がモバイルユーザーと見られます。

 

◎「収益率が低い」Facebookより更に低い収益率

 

Facebookは収益率が低いことはよく言われます。Twitterはやはりそれよりさらに収益率が低かったようです。

ロイターが算出したところによると、2013年第2・四半期におけるTwitterのユーザー1人当たりの平均売上高は0.64ドルであり、一方Facebookは約1.60ドルと倍以上となっています。

 

◎売上の87%は広告収入、ライセンス料は15%

売り上げの87%強は広告収入が占めます。昨年の収入の約15%はユーザーから収集したデータを他の企業に提供する(リアルタイム検索など)ことによって得たライセンス料でした。

広告単価は下がっているものの、中小企業や外国企業などに受け、売上は伸びています。

 

ティッカーシンボル(株式市場での符丁)は「TWTR.」ですが、上場先はニューヨーク証券取引所なのか、ナスダック市場なのかまだ分かっていません。

11月、もうすぐですね。公開されたデータをさらに集めてこちらでも公開したいと思います!

 

追記20:14

こちらでFacebookとTwitterが比較されています。ご参考まで。

 

http://jp.reuters.com/article/companyNews/idJPL4N0HT3EO20131004

http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304676604579113902564456992.html

http://japan.cnet.com/news/business/35038053/