高橋暁子のソーシャルメディア教室

ITジャーナリスト・成蹊大学客員教授高橋暁子のブログ。ソーシャルメディア界隈のこと、IT関連ニュースのこと等をメインに取り上げます。

「LINE KIDS動画」×Chromecastは妖怪ウォッチ好きの子にぴったり

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「LINE KIDS動画」は、言わずと知れたLINE株式会社の子ども用動画配信アプリ。

「1500以上の子どもに見せたい人気動画を集めた」という話だったものの、新しいコンテンツはあまりありませんでした。
たとえば、仮面ライダーシリーズは「仮面ライダー電王」(2007年放送)だし、NHK「いないいないばあっ!」は2011年で卒業した”ことちゃん”。
トーマスやチャギントンなどの古びないコンテンツもあるものの、引きの強い今放送中の人気番組はなかったのです。

 

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ところが!いきなり今大人気の「妖怪ウォッチ」が登場。しかも放送翌日には最新放送分まで全話が見られる充実ぶり。
女の子向けには「スマイルプリキュア!」(2012~2013年)「アイカツ!」もスタート。
さらには「ドラえもん」「ポケモン」まで。
これは強い!子どもが見たがる!

 

もう一つ気になったのが、スマホでは画面が小さすぎるということ。

あんなに小さな画面で30分も見せるのはどうか…と思っていたのですが、とうとうChromecastに対応したのです。

つまり、テレビの画面で見せられるということ!

これなら普通にテレビやDVDを見せるのと変わりません。

 

 YouTubeにも動画はあがっているものの、画像は粗いし、見たいものが探しづらい。

これで一気に使えるものになりましたね。

以前こんな記事を書いていたのですが、評価が変わりました。


LINE KIDS動画は子どもにうけるのか?をレポートしてみる - 高橋暁子のソーシャルメディア教室

 

やっぱりコンテンツと画面ですよ。

「妖怪ウォッチ」を見たいと騒ぐ子がいるご家庭にはものすごくお勧めです。

 

それから、無料ではなかなか一本見られないのが歯がゆかったのですが、今なら一日8分ずつプレゼントされるので3日くらいで1本見られます。

TSUTAYAなどでレンタルさせられているご家庭ならば、番組見放題プラン(400円)もありですね。

 

…久しぶりのブログは、やっと新刊が入稿したので気楽なものを書いてみました。

次はYahoo!個人も書かなきゃね。新刊情報もこちらでも書きますね。

 

 

 

もうすぐ5歳児がウォッチをほしがってますがなかなか定価販売しないので、並んでゲットする所存です!

 

LINE@無料化!実店舗が絶対に使うべき理由と使い方のポイント

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しばらく前に、LINE@が無料化しました!実店舗ビジネスの方々は逃す手はありません!

無料版も提供開始!ビジネスアカウント「LINE@」リニューアル~お店と顧客の1to1コミュニケーションも可能に (1/1):MarkeZine(マーケジン)

スマホ時代のO2Oプラットフォーム「LINE@」、本日より無料プランの提供開始! (1/1):MarkeZine(マーケジン)

「LINE@」リニューアルから約2週間で新規アカウント申込数1万件/累計4万件突破 (1/1):MarkeZine(マーケジン)

 

機能は?

「LINEお店トーク」:顧客と直接やりとりができます。予約などに使えますね。

「LINEお店ページ」:お店のホームページが作れます。これまでのプラットフォームはブログ、Facebookページだったというお店も、LINEという選択肢も一度は考えるべきでしょう。

プッシュ通知で情報を配信:タイムリーに顧客に情報を届け、来店を促すことができます。

 

有料プランとの違いは?

無料のスタンダードプランは、LINEお店ページの掲載・編集、問い合わせ対応、メッセージ配信などの主要機能すべてが利用できます。ただしメッセージ配信数に一部制限があります。

月額5000円の有料版は、メッセージ配信数に制限がなく、LINEで検索した時に上位に表示されるというメリットがあります。さらに高額なプランは友だち数にも上限がなくなります。

つまり、ちょっと試してみたいという段階の小規模な実店舗は無料のスタンダードプランでかまわないということです。使ってみてもっと知ってほしい、もっと配信したいとなった時に有料プランを検討すればいいわけです。

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スタンダードプランを開始した結果、小売・飲食・美容に加えて、カーシェアリングや動物病院などの「生活関連サービス」、マッサージ・整体、歯科医院などの「医療・福祉などの店舗からの申し込みが増加しているとか。とうとう合計4万件のアカウントができたそうです!

 

どんな店が導入すべき?

多くの実店舗が既に開設していると思いますが、まだ始めていない実店舗はぜひ導入を検討すべきでしょう。

顧客層がスマホを持っていない場合は効果は見込めません。しかし、10~40代くらいの顧客層が多い実店舗であれば、始めても損はないでしょう。

前述の通り、有料プランへの移行は、実際に始めてどのくらいの顧客に友だちになってもらえるか、来店促進効果などを見てからでも遅くはありません。

 

ポイントは、如何に既存客に友だちになってもらえるかです。店の名刺やポスターなどでの告知は当然のこと、友だちになった場合のメリットを用意するといいですね。

また、一番効果の高い時間帯にユーザーに喜んでもらえる内容をプッシュ通知することで、お店に呼び込むことができます。多すぎるとブロックされてしまうので、通知は多すぎず、役に立つ内容であることを意識しましょう。

 

うまく活用して店を盛り上げていってくださいね!

 

LINE KIDS動画は子どもにうけるのか?をレポートしてみる

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LINE KIDS動画をご存じだろうか。LINEが提供する子ども用動画アプリだ。

一日最大40分の視聴が無料となる「タイマーシステム」が最大の特徴となる。通常で25分、LINEでつながっている友だちにおねだりすると1人につき5分、最大15分ずつ保有時間が延長される。

子どもに人気の28タイトル、1500エピソードが用意されている。

今回は、実際に4歳男児で試してみたレポートをお伝えしたい。

 

【LINE】子ども向け動画配信アプリ「LINE KIDS動画」、iPhone版がサービス公開

LINEが子ども向け動画配信サービス「LINE KIDS」を出す理由 - 高橋暁子のソーシャルメディア教室

 

タイトルの古さはあまり問題ではない

まずラインナップだ。28タイトル、1500エピソードとはいうものの、内容はテレビで今現在放送しているものではない。

たとえば仮面ライダーはガイムではなくて電王(2007年放送)、戦隊ものは「トッキュウジャー」ではなく「ゴーオンジャー」(2008年放送)、プリキュアは「ハピネスチャージプリキュア」ではなく「スマイルプリキュア」(2012年放送)、「いないいないばあっ!」のお姉さんはゆうなちゃんではなく2011年までつとめていたことちゃんだ。

おそらく権利関係の問題でそうなっているのだろうが、これが若干惜しいところ。現在放送中のタイトルが並んでいたら、引きは半端ではなく強かったはずだ。

ただし、子どもというのはDVDで古いものを借りて見たりしているものだ。今回試した4歳男児も、DVDで見たことがある「チャギントン」を発見して喜んで見ていた。

 

時間の長さ、画面の大きさなどは?

際限なく見たがることを恐れ、初めから「一本だけしか見られないよ」と言って見せてみた。

その結果それ以上見たがることはなかったので、あまり問題ではなかった。10分程度の短い動画も用意されているので、デフォルトの25分もあれば十分のようだ。

 

保護者としては、見せる前に「端末があればいつでも動画が見られる」と思ってしまわないかを恐れた。以前アプリを使わせたら中毒のようになったことがあるので、警戒していたのだ。

結果的には大丈夫だったが、同じように考える保護者は多いのではないだろうか。

 

さらに気になったのは、画面の小ささだ。子どもは小さなスマホの画面に顔をくっつけるようにして見ていた。目が悪くなりそうで、スマホを立てて対応したが、やはり気になった。

25分間もこの小さな画面で見せ続ける気は起きず、1話(約10分間)でやめてしまった。

 

子持ちにはかなりおすすめだが浸透率はこれから

これまでは外出時に子どもがどうしてももたない場合、アプリを利用させたり、YouTubeなどを利用している保護者も多かったはずだ。しかしYouTubeでは電波の状況が悪ければスムーズに見ることができず、著作権の関係から見たいものがアップされているとは限らないという問題があった。

その点、このアプリなら無料で25分間子どもの好きな動画をスムーズに楽しめるため、緊急時には十分利用できると言えそうだ。

ただし画面の小ささが気になるので、あくまで緊急時限定だろう。

 

「2さい〜5さい」カテゴリがあることからも、このターゲットはまだDSなどを買い与えられていない未就学児と保護者だろう。

ところが、私の友だちには子どもが小さいうちも多いのだが、思ったほど利用状況は進んでいないようだ。具体的に言うと、現時点では幼児がいる家庭の保護者2名しか利用していない。

まだサービスが浸透していないためか、それともタイマー付きとは言え動画を見せ放題になってしまうことを恐れたものかは分からないが、動きが鈍いことは確かだ。

LINEは、これからどのように利用が拡大させていくのだろうか。注目していきたいと思う。

 

 

↓最近の子ども雑誌には学習用DVDがついており、子どもウケ抜群です。

LINEマストバイでポッキーを買い、販促効果について考えてみた

LINEスタンプには販促効果があると言われています。

たとえばロッテの「コアラのマーチ」スタンプは、公式アカウントと友達になるともらえ、4週間で593万ダウンロード、2か月間に4000万回使われました。

その結果、配布期間中の商品売り上げは前年比16%アップしています。商品のデザインをしたスタンプを日頃目にすることで、食べたくなる効果があったと考えられます。

 

さらに効果が高いと言われるのが、LINEマストバイです。

「LINEマストバイ」とは、シリアルコードがついた商品を購入すると、LINEオリジナルスタンプがもらえるという購買を促進させる仕組みです。

JT社の清涼飲料水『桃の天然水』は、シリアルコードつき商品を展開し、4週間で20万ダウンロード、つまり20万本の売り上げに貢献したと言われています。

参考:LINEマーケティングの効果と成功の秘訣を大発表!『Hello, Friends in Tokyo 2013』レポート(前編) : LINE@公式ブログ | LINEの法人・ビジネスアカウントを使った集客のコツ

 

LINEマストバイでポッキースタンプをゲット

実際に、LINEマストバイを使ってスタンプを入手してみました。

ポッキーを手に取ったら、LINEマストバイ対象商品でした。

実際の商品はこんな様子をしています。

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商品背面のQRコードを読み取ると、LINEのサイトが開きます。

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LINEのキャンペーンサイトが開きました。

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画面をスクロールすると、「スタンプをダウンロード」ボタンを発見。タップします。

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見慣れたスタンプ入手画面になりました。

「シリアルナンバー入力」をタップして、箱を開いた内側に印字されているシリアルナンバーを入力しましょう。これでスタンプが入手できました。

 

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LINEスタンプの効果は?

オリジナルスタンプは通常200円で売られています。ユーザーとしては価格は変わらずオリジナルスタンプがもらえるというのはかなりのお得感があります。

入手したスタンプは、LINEマストバイオリジナルです。購入した人しか持っていない限定スタンプのため、入手した人は話題の一環として使ってみたくなります。

 

スタンプはユーザーが自発的に友達に送ってくれます。当然、それによってキャンペーンを知り、商品を購入しに店舗に向かう友達もいるはずです。

また、無視されがちな通常のネット広告とは違い、友達がコミュニケーションの一環として送ってくるものなので、スタンプは無視されません

参考:「LINEビジネスコネクト」が企業CRMを変える――ワンタッチでピザを注文、位置情報でタクシーを配車 | Web担当者Forum

 

ただし数千万円単位のかなり高額なコスト(↓PDF参照)がかかりますが、ダウンロードしたスタンプは1年間利用できます。

テレビCMをうつと思えば、まだ利用者が少なくメディアでも話題に上りやすいこと、LINEユーザー層と商品ターゲット層が合えば、企業的にはかなりありなのではないでしょうか。

http://linecorp.com/ads/pdf/387E0B82-098C-11E3-91BB-6FDC7FF3B441(pdf)

 

ちなみに、実際のスタンプはこのようなものでした。

スヌーピーたちがポッキーを持っているのが非常に可愛い!あえてポッキーを持っているスタンプを使いたくなる可愛らしさですね。

 

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実際は私のように、商品を手に取ったらたまたまLINEマストバイ商品だったということもあります。しかし、購入者にスタンプを利用してもらうことが目的なので、問題はないというわけです。

ポッキー&スヌーピースタンプはまだ入手できるので、気になった方は店頭で探して試してみてください。

 

 

LINEが子ども向け動画配信サービス「LINE KIDS」を出す理由

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 LINEが、子ども向け動画配信サービス「LINE KIDS」を開始します。

1〜6歳の未就学児とその保護者が対象のスマホ用動画配信サービスです。

 

まず、コンテンツは子どもに見せたい動画に限定されています。

ドラえもん」「ポケットモンスター」「プリキュア」「仮面ライダー電王」「きかんしゃトーマス」など、厳選28タイトル、1500本以上の動画コンテンツを配信する予定です。

 

料金プランは、時間制限のある無料プランと、2つの定額見放題プランが用意されています。

無料プランは「タイマーシステム」機能という特徴を持ち、1日最大40分間まで無料で視聴できます。無料試聴時間は、8時間で5分、1日で15分が自動でチャージされる仕組み。LINEの友だちに“タイマー”をおねだりすることで、1日最大15分まで無料試聴時間を増やすことができます。

有料プランは、全タイトルの中から毎月LINEが選んだ合計約300エピソードを月額500円で何回でも視聴できる「LINE チョイス見放題プラン」と、1つの番組を月額400円で何回でも視聴できる「番組見放題プラン」の2種類が用意されています。 

 

LINEに死角なし! 

既読スルー問題などで子ども達が長時間LINEを利用することが問題視されています。

しかし、LINE KIDS動画には最初から時間制限がついています。おねだりしても最大40分間という制限があり、長時間利用が最初から防ぐことができるのです。

おまけに動画も子どもが見たいと思う人気のコンテンツかつ、親も見せてもいいと考える良コンテンツばかり。

これは、LINEが安心安全利用について考えているという大きなアピールになると考えられます。

 

また、LINEは小学生くらいから利用されています。

未就学児の時期に無料動画視聴という形でLINEブランドに触れる機会を作ることで、LINEの利用にもスムーズにつながるでしょう。

 

未就学児はすぐに退屈して騒ぎ出します。保護者にとって、いつも手に持っているスマホで子どもに見せられるコンテンツができるのは大歓迎のはずです。

しかも、「おねだり」機能でママ友同志利用の輪が広がること間違いありません。さすがLINE!

家に未就学児がいるので、使えるようになったら早速使ってレポートしたいと思います!

 

 

「スタンプのオープン化」「LINEビジネスコネクト」「LINE電話」で何が変わるか?

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本日、新サービス発表会「LINE Showcase 2014 Feb.」が行われました。

新サービス発表会「LINE Showcase 2014 Feb.」が開催--会場の模様を時系列でお届け - CNET Japan

 

2月26日時点で、LINEのユーザー数は3億7千万ユーザーになったとか。うち85%が海外からの利用です。

さらなる飛躍を目指すLINEは、3つの新しいサービスを発表しました。

 

LINEスタンプのオープン化

これにより、クリエイターが作成したスタンプが販売可能になりますイラストレーターなどが、自分の作品をスタンプ化できるようになるのです!

公式サイト「LINE Creators Market」から登録、LINEの審査を通過すれば誰でも販売可能です。登録開始時期は4月なので、それまでにスタンプ用画像を用意しておきたいですね。

なお、使われやすい画像は、挨拶、気分等を表すもの。季節限定ものなどもありでしょう。他社の先例を見て参考にして作成しましょう。

文字はスタンプになると見づらくなるので、大きくする必要があります。

 

LINEビジネスコネクト

企業向けLINE公式アカウントがパワーアップし、カスタマイズできるようになります。APIを公開により、ビジネスに直結する機能を盛り込むことができるようになるというわけです。

例えばピザスタンプを公式アカウントに送るだけでピザが注文できる、レンタルショップから返却通知を受け取る…など、色々便利な機能が考えられます。

さらに、企業の顧客データベースや自社システムとLINEアカウントを連携させることで、顧客管理ツールや業務ツールとしても利用可能となります。

LINE@アカウントのお得さに負けないよう、高額なLINE公式アカウントの機能アップを計ったというわけですね。

 

LINE電話

従来はLINEユーザー同士に限られていた通話機能が拡大し、国内外の固定電話やフィーチャーフォンとも格安で電話できるようになりました。

通常の通話と同様に受信でき、通話料も従来に比べて格安になります。

なんと、スマホフィーチャーフォンへは1分6.5円、固定電話へは1分2円という安さです!現在スマホで他社のケータイ・スマホ・固定電話等にかけると1分42円かかっていたのに比べて、最大85%以上オフとなるというわけです。

 

この変化で何が変わる?

これまでLINEにおける企業利用は有料でした。ところが、なんとクリエイターにとってはビジネスプラットフォームにできる可能性が出てきました。

これで、ソーシャルメディアをビジネスに利用したい層の参加が期待できるようになったのです。

FacebookFacebookページという企業のビジネス利用で盛り上がったことを考えると、さらなる盛り上がりが期待できそうです。

 

また、LINE公式アカウントの魅力が高まったため、利用企業増加が考えられます。これまで参加を見送っていた企業たちが、バタバタと参加を決めるかもしれません。

サービス開始当初はメディアの露出が増えるので、各企業ともこぞってアイデアをひねってくると思われます。

LINE社にとっては収益拡大につながるというわけです。

 

無料通話は、LINEが年代を問わずに広がった理由の1つです。ただし、通話がLINE利用者同士のみに限定されているところが不便でした。

ところがこれであらゆる端末にかけることができ、しかも格安となると、さらなるユーザー層の拡大が期待できます。

 

LINEはまだまだ伸びるでしょう!

今後のLINEの動きにさらに注目してきたいと思います。

 

 

面倒でない、素早い、仲間意識…なぜ若者はLINEを選ぶのか?

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若者の間でLINEが人気です。

若者がLINEを選ぶ理由は簡単で、友達が使っているから。ネットワーク外部性とか、同調圧力とかも影響しているでしょう。

ここでは、若者にLINEが人気な理由の「プラスα」を考えてみました。

 

面倒でない

女子高生に聞いたところ、「メールとか面倒くさい、LINEのが便利」と言っていました。彼女たちは友達とメアドや電話番号は交換せず、LINEのみを交換すると言います。

 

「メールは面倒くさい」とはどういうことでしょうか。

メールは宛先を選び、件名を書き、本文を書く必要があります。ところがLINEなら手順がとても少なくて済みます。

タップする手数で見ると、メールは「メールアプリ起動→メール作成→宛先を選ぶ(名前を打ち込むかアドレス帳等から選択)→件名をタップして件名を書く→本文を書く→送信」と、かなりの手数が必要であることが分かります。

ところがLINEなら、「LINEアプリ起動→送り先選択(友だち→相手orトーク→相手等)→用件」で済みます。タップ数でいうと半分くらいです。

この「面倒ではない」が意外と大きいと思われます。

 

「メールや電話番号を教えるのは面倒くさい。LINE IDなら簡単。ブロックも簡単だし」と彼女たちは言っていました。

なるほど、LINEなら人間関係を築くのも拒むのも簡単、というわけです。

 

反応が素早く分かる

女子高生たちは、「友達にどう思われているかが気になる」と言います。

彼らにとって用件は重要ではなく、「自分がどう思われているのか」ということ、コミュニティへの所属自体が重要です。

その上暇があり、待つことができません。だからこそこれまでも子ども達は、メールもチャット状態でやりとりしていました(5分以内に返信しなければいけない「5分ルール」など)。

LINEならスタンプや短文でやりとりでき、プッシュ通知で教えてくれて素早いやりとりが可能なため、彼らの時間感覚にぴったりなのです。

10代にはTwitterも人気であり、チャットツールのように使われています。Twitterは、やりとりの簡単さ、素早さからウケているのです。

 

所属意識、仲間意識を求めている 

子ども達は、承認され、所属したがっています。

LINEは、つながらなければトークをやりとりすることができません。

この閉じられたグループ感、仲間意識、つながっている感は、mixiが人気だった理由でもあります。少し前までは、mixiが女子高生や大学生に人気でした。

 

LINEは、Twitterの素早いコミュニケーションと、mixiの仲間意識が合わさったサービスです。おまけに、とても簡単です。

LINEが若者ウケするポイントを抑え、しかも実際にシェアを取っている今、LINEの無敵はしばらく続きそうです。

 

Facebookは実名で検索にもオープンだったために、利用者が増えることで使いづらくなりました。

一方、LINEは閉じられています。ただ閉じられすぎた故の使いづらさ(既読スルー問題、LINE疲れ等)という面は残ります。 

人と人はつながりたい欲求を持ち、同時につながりすぎることで疲れたり問題が起きたりします。このジレンマをすべて解決するサービスは今後現れるのか、LINEがそうなっていくのか。さらに注目していきたいと思います。