高橋暁子のソーシャルメディア教室

ITジャーナリスト・成蹊大学客員教授高橋暁子のブログ。ソーシャルメディア界隈のこと、IT関連ニュースのこと等をメインに取り上げます。

「LINEに関する嘘の情報にご注意ください」が出てくる理由

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公式ブログが「LINEに関する嘘の情報にご注意ください」と訴えています(http://lineblog.naver.jp/archives/26600006.html)。

嘘で多いパターンは、

●サービスの利用に料金がかかる系

「○月からLINEが有料になる」、「タイムライン機能の利用ごとに○円料金がかかる」等

●LINEのサービスが終了する系   

「18歳未満はLINEが利用できなくなる」「○月でLINEがサービス終了になる等

●情報セキュリティが破られる

「運営側がパトロールしてメッセージ内容を勝手に閲覧する」「LINEがハッキングされて個人情報が漏れる」等

●タイムラインに特定の内容を投稿すると特典が得られる

「この文章をコピー&ペーストして投稿すると有料スタンプがもらえる」等。

中高生たちは、「タイムラインがLINE有料化、スタンプ無料プレゼントでいっぱいになってる〜」と言っていました。なぜこのようなことが起きるのでしょうか。

 

なぜ嘘が出回るのか?

「これを本気にするなんて情弱!」と言うなかれ。よく見たらどれも既視感があるものばかりではないでしょうか。

○歳未満は利用できなくなったりした例として、アメーバピグとか(http://ameblo.jp/cair/entry-11191664660.html)、GREEMobageのメッセージ機能等がありました。どれも当初はそのような予定はなかったものの、利用者が急拡大する際に事件が起きる等して問題視されて変わっています。LINEも正しく使えば問題のないサービスですが、流れがそちらにいけばこのようなことは十分あり得ます(http://akiakatsuki.hatenablog.com/entry/2013/04/18/163928)。

メッセージの監視は、mixiとか(http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1211/12/news127.html)、そもそも全体公開の書き込みが監視される仕組みのGREEMobage等がありました。

また、FacebookやLINEに対して「個人情報が抜き取られそうでやりたくない…」と言っている人は大人にも多くいます(http://togetter.com/li/482738 等)。

 

つまり、

○如何にもありそう

○危機感があり友達に教えてあげたいこと

○お得だから友達に教えてあげたいこと

ことが、チェーンメール化した理由なのです。

リアルタイム検索で調べてみていただけると分かりますが、簡単に信じる中高生の多いこと!しかもTwitterを情報発信ツールではなくチャットのように使っているので、「LINE有料化ってほんと?」「有料化ってマジなの!?」と脊髄反射でツイートしてしまっている子が多数います。情報が本当かどうかを確認せずに反応していることが、結果的にチェーンメール化しているもう一つの要因なのです。

 

本当かどうかを確認する方法

なお、嘘かどうかを見分けるには、

  • LINEのアプリ内の「お知らせ」 ([その他]>[お知らせ]から閲覧できます)
  • LINE公式ブログ および LINEゲーム等の公式ブログ http://lineblog.naver.jp/ 
  • LINE公式Twitterアカウント https://twitter.com/NAVER_LINE (Twitter社が公式であると認めた証拠の青い認証マークが目印)
  • facebookページ(日本語版) http://www.facebook.com/LINEbyNAVER 
  • LINEチーム 公式アカウント 〔LINE ID: @lineteamjp〕(LINEアプリ内の[その他]>[公式アカウント]から追加可能)

という公式アカウントからの情報かどうかで確認するようにとなっています。

それほど大きな変化なら必ず公式アカウントが報じたりリリースが出るものですが、子どもには分からないので、周囲の大人が教えてあげてください。

これからもLINEではデマが飛び交い続けるでしょう。デマを広めないためにはこれを忘れないこと。インターネットでの調べ物で大事なのは、信頼できるソースです。発言者が友達ということで信じたくなりますが、その大元には信頼できるソースがないことが多いのです。

こちらの記事も参考にしてください。リアルタイム検索でデマが確認できます。http://akiakatsuki.hatenablog.com/entries/2013/05/02

 

 

特集記事になっているものは分かりやすくてお勧め。