保護者を対象として、スマホ・SNSの安心・安全をテーマとした講演をよく依頼されます。
その際に例としてお話している、子どもにスマホを使わせる際に決めたいルール例をご紹介します。
以下を参考に、子供の年齢や発達段階などに応じて決めていただければ嬉しいです。
なお、ルールを決めるのはスマホを持ち始めた時に限ります。
一度自由に利用し始めた子供に途中からルールを押し付けても聞き入れないので、ご注意ください。
1:利用時間帯を決める
「夜は9時/10時まで」 「一日◯時間以内」 「夜間は居間で充電する/夜は自分の部屋に持ち込まない」 などのルールを決めましょう。
スマホ依存や結果としての睡眠不足などを防ぐために効果があります。
子供には、友達に対して「夜は9時/10時までしかスマホが使えないから、LINEの返事は翌朝以降になる」と伝えさせましょう。
2:利用禁止場所・場面を決める
「食事時・学校・歩きながら・学習時間は使わない」など。
なお、子供に食事時に使わせたくないなら、保護者も食事時は使わないようにしてください。 保護者だけ使っておきながら子供だけに禁止するのは逆効果です。
3:書いていけないことを約束する
以前ご紹介しましたが、他人が不快に思うことや個人情報などは書かないことを約束させましょう。
これによってネットいじめやストーカー被害などが防げます。
裸の写真は撮らない・送らないことで出会い系被害なども防げます。
4:フィルタリングサービスを利用する
フィルタリングサービスは、利用を不自由にするものではなく、「うっかり危険なサイトにアクセスすることから守ってくれるもの」です。
特に年齢が低い場合は、フィルタリングサービス利用を約束させましょう。
フィルタリングサービスは無料で、しかもLINEなどは同時に利用できます。
5:ネットで知り合った人と会わない
子どもたちはSNSを通じて知り合った相手に気軽に会いに行きます。
低年齢の子供の場合は、ネットで知り合った相手と会うことは危険が伴うことを教え、会いに行かないことを約束させましょう。
ただし、中高生になるとこのルールは通用しなくなるかもしれません。 隠れて会われると危険がさらに拡大するので、その場合は以下のようにルールを変えてください。
「危険なことがあるので、ネットで知り合った人とは会ってほしくない。 しかしそれでもどうしても会う場合は、以下の約束を守ってほしい。
◯誰といつどこで会うのか言ってから行く
◯一人ではなく友達と複数で会いに行く
◯人が多い場所で日中に会う」
6:アプリのインストール・課金ルールを決める
子供はデータ通信について理解していません。
子供が好む動画や音楽の視聴、アプリのインストールなどはデータ通信量がかさむことを教え、そのようなことは必ずWi-Fiを使うように教えま しょう。
課金やアプリのインストールを許可制にするのもいいでしょう。
一定額以上使ってしまったら、超えた分は子供がお小遣いから支払うことにすると、使いすぎを防げるでしょう。
7:ルールを守れなかったときの約束事を決める
「ルールを守れなかったときは保護者が一日スマホを預かる」など、守れなかったときのルールを決めておくといいでしょう。
8:困ったことや悩みがあったら相談する
スマホに関して困ったことや悩みがあったら保護者に相談するように伝えましょう。
一番大切なのは、子供がスマホ利用において危険に巻き込まれないことです。
「本当に困ったら絶対に味方をする。スマホを取り上げたりはしないから絶対に相談して」と伝えてください。
相談しづらいことがある場合に備えて、相談機関について教えてあげておくのもいいでしょう。
またとても大切なことですが、子供の年齢や状況が変わると利用の仕方も変わります。
それに応じて、随時話し合いの上、ルールの見直しをするようにしてください。
見直し時に危険やはずせないルールについて再確認するといいでしょう。