時々SNSの流行とこれからについて聞かれるので、まとめました。
人がSNSに求める目的
人と人のつながりは、色々なパターンがあります。
付き合いを広げたい。男女交際もここに入ります。
趣味関心で交流したい。
知り合いとコミュニケーションを楽しみたい。
自分をもっと知って認めてほしい。 主にこのような理由が大きいようです。
人とつながりたいという欲求は、ほとんど人の本能のようです。
SNSの栄枯盛衰の歴史
日本におけるSNSは、2004年スタートのmixiを抜きには語れません。
その前にOrkutやGREEもありましたが、mixiが一番日本人のその時の感覚にぴったりでした。
当時運営会社イー・マーキュリーは小さなベンチャー会社でした。
しかし、先行者利益を持ってSNS界で君臨し、上場を果たします。
mixiは、日記という文章中心で交流ができるサービスでした。
しかも検索対象とはならず、招待制で、匿名で使うことができました。
インターネットは怖いと感じる多くの人が、これで安心感を覚え、mixi内で表現するようになります。
おまけにそこには「足あと」があり、つながっている感を強烈に感じることができました。
この体験と土台があったからこそ、続く他のSNSも受け入れられたのではないかと考えます。
mixiの凋落は、足あとというつながりを感じられる機能を捨てたせいもありますが、スマホ最適化が遅れたためが一番大きいでしょう。
スマホによって画像・動画を楽しめる環境になったユーザーの希望を、mixiでは活かしきれなかったのです。
2007年ころから、Twitterブームが起きます。
リアルタイム性が感じられ、直接の知り合い同士でなくても交流できました。
コミュニケーションは、長文ではなく、140文字以内という短文に移行していきます。
次に、2010年ころからFacebookブームが起きます。
実名制で顔写真を登録するFacebookが日本にきた当初、「日本人には合わない」と考える人がほとんどでした。
しかし、「Facebookはビジネスで使える」を切り口として、世界一のSNSとして浸透していきます。
「いいね」だけでコミュニケーションできるスタイルは非常に新しく、時代にフィットしており、他の多くのSNSにも取り入れられました。
続いて登場したのがLINEです。
LINEもスタンプだけでもコミュニケーションでき、短文でリアルタイムにチャットのようにやりとりされるところが受け入れられました。
さらに近年、並行して画像SNSであるInstagramの流行、SnapchatやSNOWなどに代表されるエフェメラル系SNSが流行します。
動画配信サービスも一気に普及しました。
つまり、コミュニケーションは、
長文→短文→「いいね」やスタンプ、写真、動画
と、より感覚的でリアルタイム性が高くライトになってきているのです。
この流れは現在のところ加速しつつあります。
同時に、SNS疲れによって、人間関係がライトであまり疲れにくいものが歓迎されるようになってきています。
LINEはコミュニケーションインフラとなったので使われ続けるでしょうが、この部分は逆行していると言えそうです。
人と人がつながりたい欲求を満たすサービス
SNSの利用者の年齢層は広がり続けており、低年齢から高齢者まで幅広く利用しています。
特に10代の子たちにおけるSNSへの傾倒ぶりは極端です。
友人が一番大切な世代であるのに加えて、自分で自由に使えるネット接続端末を持ち、まだ何者でもない故の自己承認欲求が暴走しているためでしょう。
SNSは、人と人とをつなげるサービスです。
人の人とつながりたい欲求は非常に強いことを感じます。
SNSという形を取らなくなったとしても、少なくともSNS的要素はなくならないでしょう。